午前部第３位 金明鏡（韓国・女性）「年を取ること」
スピーチをするミョンギョンさん
皆さん!
私は今日“年という枠は捨てましょう”ということについて話したいと思います。
皆さんは今おいくつですか。私はいつからか年を言うのが恥ずかしくなったので、何度もしつこく聞く人には、逆に聞いた人に質問をするようになりました。
“いくつに見えますか”と･･････
今になって年を言うのがいつから恥ずかしくなったのかをじっくり考えてみると、日本に来てからのような気がします。３０歳という年に何年間か勤めていた会社をやめてはっきりした目標もないまま日本に来ました。そんな状態で言葉を習ったりバイトで肉を焼いたりするのが、人から見ると情けなく見えるのではないかと思っていたからでした。
明鏡さんへの応援メッセージ
この頃、私が本当に年をとったと感じる時は、
まず、階段で二段しか上がっていないのに息を切らしている時、
２番目、お風呂のお湯に体を入れると思わず“ア～気持ちいいな～”という言葉が口をついて出ている時
３番目、道を歩いていてどこからか“おばさん、おばさん”という呼ぶ声が聞こえると、思わず振り向いている時
最後に、ソフトドリンクのように飲んでいたビールで二日酔いをした時などです。
このように身体的に感じる年月の流れは仕方がありませんが、私は今でもツマブキサトシの唇を見るとドキドキするし、芸能人の中で肉食系の骨盤の骨を見たらそれが写真であれ画面であれ、手がとっさに出てしまいます。またけっこうロマンチックなドラマを見たら、主人公になって愛にはまっている私は今も心だけは少女です。
年をとるのは神様にも止められない自然現象でしょう。それに、敏感な反応を示して自然現象に逆らうべきではないと思います。よく言われている話で“年はただの数字にしかすぎない”という言葉があるでしょう。その言葉に全く同感です。
今までの私は目指すこともないまま日本に来たことより、年をとって日本に来たことのほうがもっと恥ずかしいと思っていました。でも、この学校に入って私より年上の人もいるし、その人たちは自分の夢を持って頑張っていました。それを見て私も自分の夢に向かって頑張ろうと思っています。もちろん、年というのが上下関係を決める場合は要りますが、自分自身を年という枠に閉じ込めてしまい、何かをしようと思っているとき制約をつけたり人の顔をうかがったりするのはおろかだと思います。
皆さん
司会をするソウさんとキムさん
皆さんも年という枠を外して、したいことは胸を張ってして、みましょう。