「女性」として、「外国人」として日本で働くために〜ひとりの留学生が考えたこと

投稿者 安孝眞(韓国)イーストウエスト日本語学校
2006年12月20日投稿

 私は韓国から来た留学生です。ずっと学生だったので、働いた経験はないのですが、今は学校を卒業したら日本で就職することを目指しています。それでいろいろなことを考えました。

 テレビで、「ガイアの夜明け 『女たちの20年戦争〜ニッポンの職場は変わったか〜』」という番組を見ました。

 テレビを見ながらずっと考えたのは、もし私が日本で仕事をしたならどうなるかということです。日本の社会は厳しいので、その厳しさの中で上手くやっていけるのか、厳しさを感じてもその仕事を続けてやるのか、さらに自分自身が他の人たちから認められるのか、こういう風に自分がどのぐらいまでできるか可能性を考えました。

 しかし全然力が足りないと思いました。昔、女性が仕事をするのが難しかったのは、「女性には男性ほどの能力がない」という先入観があったからだと考えられますが、今では、少し状況が変わり、社会が女性が働くことを助けてくれるようになっています。今は自分自身にその「先入観」を越える能力があれば、女性も社長になれる時代です。

 私も一生懸命頑張って、有名なアニメ会社に入って、力をつければアニメの監督になれるかも知れないという可能性を感じることはできました。しかしその可能性を信じて働くだけでは、まだまだ差別の残る社会では絶対に苦労があり、それを乗り越えることは難しいと思います。そのときにその状況に負けたら、私のそれまでの人生は無駄になってしまうかもしれません。

 私は女性であるだけではなく、日本では「外国人」として働かなければなりません。

 性別だけではなく、国籍の問題も乗り越えなければならないので、2倍3倍の能力が無ければ認められないでしょう。「やっぱり女性だな・・・」と言われないように、さらに「外国人のくせに・・・」などと言わせないように、これから勉強して自信を持って、2年後、日本の厳しい社会に出て行く準備をしなければならないと思いました。

カテゴリー: 留学生の声 パーマリンク