今日は、「浴風会」主催の「ホームヘルパー2級」講座の修了式。4月にスタートし、梅雨や真夏を経て、5カ月後やっと最終日を迎えることができました。受講生は、常務理事から一人一人「修了証明書」を手渡され、「やっと終わった」という実感を味わいました。ちょっと「浴風会」での研修の特徴をまとめてみることにしましょう。
○温かく迎え入れる雰囲気
→「どんな認知症の方もお断りしない」とおっしゃった講師の方の言葉 が今も胸に残っています。そうした浴風会の文化がケアスクールにもあり、それが大きな特徴となっています。
○レベルの高い講義と実習
→講師陣は、現場で活躍中の方や第一戦で活動していらっしゃる方ばか り。授業もよく組み立てられたものでした。何よりも「ご自身の体験に基づくお話」は、インパクトがありました。
○受講仲間の繋がり
→週1回のスクーリングでしか会えないのですが、すぐに打ち解け、ア レコレ話し合う仲に~~~。「学び」に求められる「他者との対話」も 大いに楽しむことができました。
○素晴らしい環境
→「どこか避暑地かな?」と思うような緑に囲まれた環境の中での研修 でした。研修所の前の薔薇、紫陽花・・・四季折々の花に囲まれて の研修は、心和むものでした。
修了式のあとは、お茶やケーキを前にして懇親会が始まりました。そして、一人ずつ感想を・・・。ちょっと懇親会で出た言葉を拾ってみましょう。
■いやあ、厚い4冊の本が送られてきた時は、どうしようか、と・・・。その時は正直言って後悔しましたよ。でも、本当にやって良かった。何より楽しかったですよ。
■とにかく学びの多い研修でした。利用者の方とのコミュニケーションで、人生そのものを考えさせられました。元気をもらったという感じです。
■私は利用者さんからいろいろ教えられました。前向きな生き方っていうか・・・。 自分のこれからの生活にも生かしていきたいと思います。
■夫婦で机を並べて受講しました。そのことがとても楽しかったです。
■受講始めた翌日に父が入院。大変な時期でしたが、浴風園で習ったことを即父の介護に生かせました。ここで学んだことで、父への接し方も違ってきたと思います。
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私が「ホームヘルパー2級」講座を受けようと思ったのは、定住外国人の社会参加の道として、もっとサポートができないだろうか、と思ったのがきっかけでした。そのためには、現実にどんな現場で、どんな知識や能力が求められ、どのようなコミュニケーション上の問題が考えられるのかを知ることが大切だと考えたのですが、まだまだ足りないものの、良い学びができました。 既にあちらこちらで「外国人のための介護の日本語研修」が始まっています。こうした動きをさらに加速させ、人と人とを繋ぐことができるシステム作りが求められています。外国の方が介護の勉強をしたのち就業するに当たっても、特別養護老人ホーム、デイサービス、訪問介護サービスなどさまざまな形が考えられますが、それをより「見える化」し、情報をしっかりと伝達していくことが重要だと改めて思いました。
秋田県能代市の保坂さんは介護士の資格を取り、今年ご主人が亡くなった後も、仕事をしながら子供を育てています(「中国出身の保坂さん、介護福祉士に合格」http://nihongohiroba.com/?p=2520)。
定住外国人も自己実現・社会参加のためには資格を持つことが重要です。「のしろ日本語学習会」では、他にも介護の勉強を始めた人が何人かいますが、今後も裾野が広がっていき、それが地域社会を支える一つの力になっていくことを願っています。
「『介護』を学びながら考える『日本語教師力』」(6月22日)
http://nihongohiroba.com/?p=2562
浴風会
http://www.yokufuukai.or.jp/
浴風会ケアスクール
http://www.yokufuukai.or.jp/careschool/index.html